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zoom RSS 『僕の村は戦場だった』&『惑星ソラリス』 〜解かりやすい映画〜

<<   作成日時 : 2010/05/23 11:37   >>

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シネ・ヌーヴォで開催中の「ロシアが生んだ奇跡 タルコフスキーとカネフスキー」という特集上映から・・

タルコフスキーの『僕の村は戦場だった』(1962)と『惑星ソラリス』(1972)の2本を鑑賞。。

(本当は『ノスタルジア』にも再挑戦したかったが,予定が合わず断念。)

『ソラリス』は,劇場ではおよそ10年分ぶりの再見。『僕の村は・・』は,これまで衛星放送か何かで観たきりだった。


初期の『僕の村は戦場だった』については,普通に劇映画(ひょっとして反戦映画)として観られる作品。

動的で劇的な展開に仕組まれていて,サスペンスも利いている。

後年の眠くなるようなトラッキングショットもないし・・ この作家としては最も解かりやすい部類で,入りやすいことは入りやすいだろう。

少年の回想(夢想?)シーンでは,クレーンなどを使ったトリック撮影に,やや下世話な遊び心を見せる。井戸に桶を落とすショットは劇場で観ると,本当に顔を避けてしまった。

例によって川の水の表現にフェティッシュな拘りがあり・・ その透明度のない水には,モノクロ映像特有の幻想的なヌメリ感があった。


『ソラリス』はけっこう細部まで記憶に残っていたが,2回目で意味がはっきりした部分も多かった。

主人公の妻(ソラリスの海が記憶から作り出した物体らしい)の役には,綺麗で魅惑的な女優さんを起用しているが・・

この人は演技力が確かで,主人公を慕う切なさの中に,ゾッとするほど鬼気迫るものがあった。

ただ本当は,2・3シーンだけに登場する母親役の女優さんが,作家の好みなのではないかと・・ 映像を観ながら,ふとそんな気がした。

例によって,絵画を舐めるようにアップで撮る映像(今回はピーター・ブリューゲルの画)をしつこく挿入している。

「わけが解からん」とか言われてしまうのは,こういう脈絡のなさも一つの要因なのだろうけど・・ 気にする必要はなくて,理屈ではなく,ただ感覚で受け止めることが大切。。

「ソラリス」は実に解かりやすい作品だと思う。


同時代のアメリカ映画などに比べて,予算に乏しいのだろう。SFとしてはあまりに特撮がチープで,画の弱さは如何ともしがたい。

地球上のシーンなど,外光の取り入れ方や空気感は良いのだが・・ それがショッキングなラストシーンにつながるとは言え,あまりに普通すぎてツライ。。

それにしても,日本の高速道路(空港から黒澤明の家に向かう道らしい)を走る映像を,そのまま未来都市のイメージに使ってしまうなんて・・(汗

まあ,不思議にスペクタクル感のあるシーンではあるけど。。


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