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zoom RSS 映画『プラハ!』 〜楽しくシニカルに冷水〜

<<   作成日時 : 2009/10/14 07:31   >>

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京都駅ビルシネマの10月ラインナップは,ただいま前半を上映中・・

この間,邦画の旧作で観たい作品が何本かあったが,都合で観に行けなかった。


日曜に,ようやく時間が取れたので,チェコのミュージカル作品『プラハ!』を観てきた。


数年前に日本で公開されたとき,キュートな女性のスチールが気になっていた作品だ。

2001年の制作だが,なぜか日本で公開されたのは5年もあとの2006年。。


ご多分に漏れず,1968年のいわゆる「プラハの春」に題材をとっている。

共産圏チェコでほんの一瞬咲き誇った「民主化・自由化」のアダ花・・

そんな歴史上の「寸劇」を,ピンポイントで切り取ったようなミュージカルだ。


サイケデリックな色彩設計がたいへん印象的。

耳に懐かしい60年代ポップスに彩られ・・

コメディタッチの脚本といい,全体としては,ウキウキと楽しい映画だ。


何しろ,女優さんが綺麗で,特に主人公のズザナ・ノリソヴァーが素晴らしい。

女子高生を演るには,ちょっとトウが立っている感じだが・・

60年代にタイムスリップしたような純真さがまぶしい。

アメリカ映画には,もういなくなったタイプの女優さんだ。


かつてのアメリカン・ミュージカル映画とは違って・・

プロフェッショナルな歌やダンスを押し出さず,生なローケーションの良さがあって,純朴で牧歌的な風合いが心地よい。


歌い踊る場面は,ロケから突如スタジオセットに移行・・

それが全く違和感なく,シュールで夢見心地な感じをうまく出している


ただ,残念なのは,安易なセックス描写が余計だったこと。


パンフなどに,「ミュージカル・コメディ」なんて書いてあったが,

これをコメディと呼んでしまうのは,いささか違和感があるだろう。

ラストシークエンスの無情さに,冷水を浴びせられる気分だし・・

自由を渇望する若者の思いは,結局,「歴史」のままに踏みにじられる。

その恐さは,戦車一台の描写に集約されている。


同じチェコの60年代作品,『ひなぎく』なども同様だったが・・

ヨーロッパ,特に東欧では,戦争を皮肉って嘲笑するようなシニカルな作風が好まれるようだ。

冷戦に翻弄された経験を持たない日本人に,それを無粋という資格はないのだろう。


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