上方遊歩人のクラシックシネマ考

アクセスカウンタ

zoom RSS 京都駅ビルシネマは『赤い砂漠』から

<<   作成日時 : 2009/09/11 23:22   >>

トラックバック 0 / コメント 0

9月に入って,恒例の京都駅ビルシネマが始まった。

毎年,京都市と姉妹都市提携を結んでいる世界の9都市にちなんだ作品が上映される。

今年は9〜10月の2か月間で50作品以上を上映予定らしい。


******************************

京都駅ビルの東側エスカレータを延々と乗り継いで7階に上がると・・

屋上ガーデンのようなスペースがあり,その奥まった位置に,年に1度ミニシアターがオープンする。


上映施設は,古い名画座によくあるパターン。

シートにゆとりがなく,上体を沈められないし・・

スクリーンが小さくて低いので,前に人が座ると,すぐ頭がスクリーンにかかってしまうクチだ。


しかし,企画自体は悪くない。

上映作は,最近のものから50〜60年代のクラシック作品まで・・

通なこだわりに大衆性を交えたセレクトがなされており,それなりに魅力がある。


********************************

今回は,ミケランジェロ・アントニオーニの『赤い砂漠』(1964年)を観てきた。

前にBS放送などで観てはいるが,スクリーンでは初めてだった。


有名な「愛の不毛」3部作のすぐあとに撮られた,アントニオーニ初のカラー作品。

スクリーンで観ると,何しろ色彩が素晴らしい。

鮮やかさはないが,抑え目の渋い色調のなかでグリーンや赤が映える。


驚いたのは,カラーで観るモニカ・ヴィッティの綺麗なこと。

『情事』や『太陽はひとりぼっち』など,アントニオーニのモノクロ作で名を上げたが・・

どちらかというと,カラーに映える女優だと思った。


モニカ演ずる精神を病んだ女は,映画の冒頭から,エキセントリックな行動で印象を残す。

常に表情や身のこなしが不安定で,言い知れぬ不安感を覚えるが・・

それが,人間的な愛の「苦悩」というより,病的な落ち着きのなさに感じられた。

どこか表現に足かせがはまった感じなのだ。


茫漠たる工場地帯の風景描写など,それなりに迫るものはあるが・・

『太陽はひとりぼっち』ほど,心象風景の際立った感覚がない。

こういうのは,やはり題材の難しさなのだと思う。


今回,改めて気づいたのだが,港の小屋に集う男女のどこか隠微な交情・・

アントニオーニって,やっぱりスケベなんだ。。


赤い砂漠 デジタルリマスター版 [DVD]
アイ・ヴィ・シー
2008-02-08

ユーザレビュー:
映像美がすべて 幼な ...
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ウェブリブログ


テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
京都駅ビルシネマは『赤い砂漠』から 上方遊歩人のクラシックシネマ考/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる