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zoom RSS 映画『最後の切り札』 素晴らしい!の一語に尽きる

<<   作成日時 : 2009/04/22 23:46   >>

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「フランス映画の秘宝」のトリを飾るのは,ジャック・ベッケルの長編処女作。

1942年作品・・ これも日本未公開のようだ。

いつも同じことばかり言うが,ホント,こういう映画をどこに隠しているのだろう?

眠らせておかず,もっと広く公開すべきだと思う。


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後年,「フィルム・ノワール」と呼ばれる暗い犯罪モノで知られるようになるベッケルだが・・

この処女作では,刑事対ギャングの図式はあっても,ウィットを効かせ,笑いのツボを満載しながら,軽快なリズムで映像を紡いでいる。


2人の若い見習い刑事が,警察学校の主席を競って,ギャングの抗争から起こった殺人事件に挑む・・

なんて話からしてデタラメだが,若かりし日の勢いを,スクリーンにありったけぶつけたような瑞々しい爽快感がある。


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冒頭からいきなり銃声が鳴り響き,息つく暇もないようなスピード感で,どんどん話が展開していく。

刑事・ギャング入り乱れての出し抜き合戦は,互いの形勢がころころと逆転し,その見せ方が上手い。

ドキドキハラハラ,観る者をぐいぐいと引き込むサスペンス演出は一級品だ。


アメリカ映画の影響は確かに色濃いが・・

ギャング映画というより,どこかスクリューボール・コメディのようなノリで押し切ってしまう。

もちろん,フランス映画らしい洒落たコメディ演出も効いている。


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妙に憎めないギャングのボス役はピエール・ルノワール・・

その妹役で,かのミレーユ・バランが花を添える。


それにしても,あのラストシーンは何だろう?

銃撃戦で傷ついた主人公が病院のベッドに横たわる。

その横にミレーユ・バランはおらず,主席を競ったライバル刑事。

男同士で見つめ合っても様にならない・・ というかヘンな誤解をしてしまう。

こういった展開の意外性は随所に見られる。


クライマックスの闇夜の追跡劇は暗くてよく見えず・・

何がどうなったのかわからないうち,唐突に一件落着。

ちょっと呆気にとられた。


でも,そんな些細なこと気にも留めないところは,師のジャン・ルノワール譲りなのかもしれない。


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