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zoom RSS 映画『あなたの目になりたい』 サシャ・ギトリ初鑑賞

<<   作成日時 : 2009/04/19 11:55   >>

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木曜・金曜と,連チャンで宴会だった。

終電明けの昨日は体調最悪ななか,無謀にもシネヌーヴォのフランス映画特集に出かけた。

昨日・今日で終わりだから,無理しても行く必要があったのだ。

さらに無謀なことに,いきなり2本の券を買ってしまった。

久々に劇場で寝た。zzzzz


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それでも1本目のサシャ・ギトリは,大半をしっかり観た。

2本目のエリック・ロメール近作は,前半のほとんどを寝た。zzzzzzz

どうもロメールとは相性がよくないらしい。

モーションを抑制し,会話(つまり人と人との関係性)ばかりで映画を構成してしまう手法はしんどい。画が弱すぎる。


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さて,サシャ・ギトリだ。

『あなたの目になりたい』(1943年/フランス) ※日本未公開


「フランス映画の秘宝」とはよく行ったもので,こんな作品を隠し持っていたとは・・

ギトリという映画作家は伝説に聞くだけで,これまで観たことがなかった。

1本観て判断できるはずはないが,悪くはないと思った。

芸術映画でも何でもない通俗なメロドラマだが,古のフランス映画らしいエレガンスを湛えていた。


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まず,男女の出会いの場面が素晴らしい。

画面の奥行が深く,手前に女性の後ろ姿,奥にギトリ演ずる彫刻家。

彫刻家がゆったりと前面に歩み寄る・・

二人の間に運命の火花が散るのが見えた。

この作家の映画的センスを感じさせる場面だ。


夜道を並んで歩く男女,その足元を照らす懐中電灯の光だけを追う。

伏線を孕んだこのシーンは,シュールで先鋭的だと思った。


キャメラの位置が若干高く,少し上から目線で撮るのは,運命に翻弄される男女を引いた視線でとらえるためだろうか・・


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主人公の彫刻家をギトリ本人,恋人役を当時のギトリ夫人という配役。

それにしても若くて奇麗な奥さんだ。

ただ,綺麗だが,女優としては何かが足りない。

むかしのB級映画のヒロインによくあるタイプだと思った。


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エレガントな台詞の応酬が,何ともフランス映画らしい。

字幕で読むのは煩わしいが,この時代の潮流だった詩的レアリズムのそれとはどこか異なっている。

文学的な香気を信奉していないし,適度なスピード感がある。


そして,何気なくウィットとユーモアを仕込む余裕もフランス映画独特のもの。

盲人を慰問ケアする「○○○○嬢」には笑った。

なぜこの仕事をするのかと問われ,「心の目で私を見てくれるからよ」・・


作中,ナイトクラブのモノマネ芸人が二人の俳優のモノマネをする。

一人は紛れもなくミシェル・シモンと判ったが・・

寝ぼけながら観たのでもう一人がよくわからなかった。

ひょっとしてルイ・ジューベだったのか?

なかなか味なことをやる。


男女再開のラストシーンは,やや間延びがしてキレを逸した感があるが・・

デュヴィヴィエやカルネらとは,どこか一味ちがった,フランス古典映画らしい佳品であると思う。


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