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zoom RSS 【映画】ブーリン家の姉妹 〜キマジメな英国調〜

<<   作成日時 : 2009/01/06 01:33   >>

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この正月休みは,観たい映画もあまりなかったが,1本だけシネリーブル梅田へ『ブーリン家の姉妹』を観にいった。

取り立てて観たかったわけではなく,レイトショーで,1200円というのがちょっと効いたかな・・ あと,ナタリー・ポートマンがけっこう好きなのと。

最近,この手の映画を観るとき困るのは,映画の国籍がよくわからないこと。宣伝では明確にされないことが多いのだ。

監督は名を聞いたこともない人だが,イギリスのテレビドラマ出身らしい。プロデューサーのアリソン・オーウェンは名の知れたイギリス映画人(女性)。

だからまあ,イギリス映画といっていいのかも知れない。

しかし,主演がナタリー・ポートマンにスカーレット・ヨハンソンなのだから,ハリウッドの息がかかっていることは明らか。

案の定,エグゼクティヴ・プロデューサーとしてハリウッドの大御所がクレジットされている。

つまり,世界配給を前提に,人気スターを配してハリウッド資本で撮られたイギリス映画というのが,その正体なのだろう。

こういう歴史劇は金がかかるし,製作資金を捻出するには,やはりハリウッドと手を組むほかないのだろうか・・
(あるいはもともとハリウッドの企画なのかもしれない)


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作品そのものは,特に何ということはない,ハリウッドのスター女優を看板にした,俳優(の演技)に奉仕する映画だ。

監督には悪いが,作家性は感じられない。要するに普通の映画なのだ。

なかでは,美術装置がなかなか頑張っていて,歴史劇としてのリアリティがあった。

ただ,どうも史劇特有のスペクタクル性が出ていない。群集場面をまったく入れなかったことが一因かもしれない。

まあでも,脚本はよく練られているし,退屈しないようにつくってあって,キレイにまとまっている。

普通に映画好きな人が,普通に楽しめる作品であるとは思う。


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ところで,イギリス映画というと,昔からどうも野暮なイメージが強い。

ひたすら一本気で,悲劇的な物語性のうちに,ただただ生真面目につくってしまうといった印象がある。

個人的に,マイク・リーやケン・ローチの作品が肌に合わないので・・ 先入観の問題かもしれないが。


同じヨーロッパでも,フランス映画やイタリア映画は,どこか遊び心があって,ウィットに富み,即興性に満ちた作品も多い。

ストーリーと関係のないエピソードや無意味と思えるようなショットをふんだんに織り込んで,映画的な感興を盛り上げ,哀しい映画でも,人間の可笑しさやいい加減さを,赤裸々に描きこむ余裕がある。


そこへ行くと,イギリス映画は,どうも奔放さが足りなくて,映像リズムが生まれにくい感じがするのだ。

ただ,イギリス映画は,ストーリーテリングに奉仕しない「寄り道」を嫌う点で,ハリウッド的な経済原理とは合っているのかも知れない。

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